地味だけど風味豊かで確実に美味しい焼き菓子を好む私にとって、
派手で可愛いマカロンは、私のジャンルではないと思っていた。
しかし、
美味しいマカロンに出会った。
見た目重視。味は二の次だと思っていた。ゴメンナサイ…
「この、作り方を知りたい。」
食べて美味しかったものを、作った本人に習う。
これ以上の先生は見つかるはずがない。
帰国までに、心残りを少しづつ減らそうと、
そのマカロンを作った友人に作り方を習う事にした。
これまで何度か作ったことはあるが、うまく行った試しがない。
というか、正直、”どうなれば成功なのか?”すらよく分かってなかった。
頻繁に買って食べるものではないし、
目指す食感や完成形もぼんやりしていた。
私と友人の間に生まれる空気
食べたいから作っているのではない。
食べさせたい人がいるから作っているのも少し違う。
ただただ、作るのが楽しい。
どうしたらもっと上手く出来るか?
こうしたらもっと美味しくなるんじゃないか?
次はもっとこうしてみよう、ああしてみよう・・・
作るジャンルが違うけど、根底にあるものは同じ2人。
だから一緒にいると、話は尽きないし、いい空気が流れる。
何度もマカロンを人に教えている彼女はポイントを絞って
分かりやすく教えてくれる。
生地を乾かす時間が必要だから、
作った生地をすぐに焼くことができない。
前日に違う色で生地を作って
乾燥させてくれていて、
ちゃんと焼く練習もさせてくれた。
イチゴクリームを挟んで持ち帰り。
私、ちと焼きすぎちゃった・・・(^^;
私が作って
乾燥中の生地…
天板持参、の意味が分かった。
このまま水平を保って
家に持ち帰った。
翌朝、練習通り焼き上げて、
ガナッシュをIN❤️ か、かわいい。
百聞は一見に如かず。だね。習って良かった。
コラボ。やっぱり可愛い❤️
写真撮りたくなるわ、これは。
たった1人で1000個のマカロン
10月下旬。あるイベントの為に、
彼女は1人で1000個のマカロンを作った。
単純に、2000個以上焼いた事になる。
余った卵黄の使い道。
こっちの、目の粗いアーモンドパウダーを
大量にふるいにかける手間。
作った事なければ分からない苦労が、
私の目に浮かんでは消える。
ラッピングを手伝いに行った時、
彼女は疲れた様子も見せず、
嬉しそうに語っていた。
「ねえ、みて‼️抹茶は、こっちの天板だとキレイに焼けるけど、
違うのだとシワが寄っちゃうの。でも、きな粉は、逆なんだよ!
あとね、きな粉とアーモンドパウダーの配合が・・・略・・・」
「そーなんだぁ…」
作ったコトない人は、
誰も話についていけない(^_^;)
10年以上、こんなにも焼き続けて、まだ何か新しい事に出会う。
趣味を持つのは、ホントに幸せ。
そして、私は彼女と出会えてホントに幸せ。
もし、2度と会えないとしても、
私は絶対に彼女を忘れないだろう。
だって、教えてもらったレシピがあるから。
ヒトから習ったレシピは、最高の思い出。
作る度にその人の事思い出すもんね。